CBI 追加機能モジュール
おまかせ濃度・ホワイトバランスについて

1998年1月1日 青木 康雄

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【おまかせ濃度】

『おまかせ濃度』は、画像のトーンの調整を、半自動的に行おうというものです。画像処理云々についての詳しい知識がなくとも、簡単に画像のトーンを調整できるようなインターフェースになっております。
画像処理メニューから、『おまかせ濃度...』を選びますと、以下のダイアログを表示します。

おまかせ濃度ダイアログ

おまかせ濃度ダイアログ


このダイアログが現れた時点のプレビューはすでに、ヒストグラム伸張処理がされております。
中間調補正ボタンを押すことにより、トーンの中間調を持ち上げたり沈めたりすることが出来ます。
色別 [ + - ] ボタンは、その色だけを、持ち上げたり、沈めたりします。
ボタンアクションは積算されていきます。明るくしたい時は、何回も『明るく』ボタンを押せば、どんどん明るくなっていきます。


おまかせ濃度、ちょっと詳しい説明

画像処理の仕組みに興味のある方はぜひ、お読みください。

おまかせ濃度ダイアログ内の処理シーケンス

おまかせ処理シーケンス


ヒストグラム伸張処理は、必ずかかるお約束の処理です。画像の輝度分布の最小、最大値をそれぞれ0→255に伸張処理を行います。
ヒストグラム伸張強度は、おまかせ強度ボタンを操作することにより、変更することが出来ます。
中間調の補正は、ヒストグラム伸張されたあとの画像に対して、処理されます。
この時の補正カーブは、所謂ガンマカーブによる補正です。中間調ボタンをなにもいじってない場合は、リニアな補正カーブ(ガンマ値が1)が使われますが、中間調補正ボタンを押す度に、ガンマ値が 0.1 づつ増減します。
ガンマカーブについては、CBI 2.2 ユーザーズマニュアルを参照してください。 各色チャンネルの中間調補正状況を表す指標を、色別中間調補正ボタンの右側に表示してあります。なお、ここに現れる数値は、ガンマ値ではありません。あくまで、補正量の目安です。

【ホワイトバランス】

CBI 上の黒点、白点ツールで指定された RGB 画素値をそれぞれ黒、白として、画像全体の RGB 画素値をマッピングします。
言葉でいうとややこしいのですが、やってみると一目瞭然です。ぜひ一度、実際に試されてください。

黒点、白点の指定方法

これは、CBI 上で、黒点、白点ツールを用いて行います。(CBI マニュアル17頁参照) 実は、CBI マニュアルに書き忘れてしまったのですが、一度設定した黒点、白点の解除は、ツールパレット上のそれぞれのアイコンをダブルクリックすることにより、解除できます。
ヒストグラムモニターを表示させながら、黒点、白点の設定を行うとよいかもしれません。 黒点、白点どちらか一方のみの指定でも可です。 指定された黒点と白点の RGB 画素値が、 

 黒点画素値 > 白点画素値  

となった場合、処理はできません。

【ホワイトバランス(AUTO)】

ホワイトバランス[AUTO] は、ホワイトバランスの機能を補うものでありまして、置きかわるものではありません。黒点と白点が指定されていなかった時、自動で黒点と白点を設定するか(ホワイトバランス[AUTO])、自動で設定せずに設定された黒点もしくは白点で処理を行うか(ホワイトバランス)の大きな違いがあります。

例えば、画像のハイライト側は、RGBそれぞれが255まで分布していない画像があったとしましょう。で、このような画像の黒だけを調整したい場合、『ホワイトバランス[AUTO]』での処理は不適当です。なぜなら、指定されなかった白点側は、自動で設定して伸張してしまうからです。
このような場合は、『ホワイトバランス』で、黒点だけを指定して、処理を行うのが適切です。

処理対象画像中の、RGB最大値をホワイトポイント、RGB最小値をブラックポイントとして、自動的にトーンをRGBそれぞれについて0→255にマッピングします。 但し、CBI 上の黒点、白点ツールで指定された黒点、白点があれば、その点のRGB 画素値を優先します。 言葉でいうとややこしいのですが、やってみると一目瞭然です。ぜひ一度、実際に試されてください。

指定された黒点と白点があった場合で、黒点と白点の RGB 画素値が、

 黒点画素値 > 白点画素値  

となった場合、処理はできません。


(以上、CBI 追加機能モジュール おまかせ濃度・ホワイトバランス・ホワイトバランス[AUTO] について 終わり)

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